2012年01月06・13日発行 1214号

【米軍イラク完全撤退と IFCの解散に関する声明】

 12月14日、オバマ米大統領はイラク戦争の終結を宣言し、米占領軍は12月18日完全撤 退した。2003年以来8年9か月の米軍占領が終結するのである。

 これは、イラク民衆、全世界の反戦運動の巨大な勝利である。

 イラク民衆は米軍占領に強く抵抗し、アメリカの反戦運動はイラク従軍兵士から反戦運動を組織しIVAW(反戦イラク帰還兵の会)が結成され米政府を鋭く 追及した。さらに中東・北アフリカ民主主義革命の嵐はアメリカの中東戦略を崩壊させた。全世界の反戦運動は戦争推進政権の戦争責任を追及した。膨大な軍事 支出はアメリカ財政を破綻寸前にまで追い込み、これ以上のイラク占領を困難とした。これらの力が米軍撤退をもたらしたのである。

 アメリカは、イラクの石油資源の独占的確保のために米軍駐留の永久化を意図したが、それもできず撤退するのである。アメリカ支配層も「われわれは敗北し て去るのだ」(ギングリッチ元下院議長)と敗北を認めている。

 この米軍完全撤退は、グローバル資本主義のもっとも好戦的勢力が敗退したこと、グロ―バル資本主義の戦争路線を完全に封じ込めるための巨大な前進を勝ち 取ったことを意味する。

 この米軍撤退を受けてイラク自由会議(IFC)は、その主要な目的である米占領軍撤退を実現したとして解散を決定し、イラクにおける革命運動は「新しい 政治的組織的枠組みで闘いを継続する。それは占領後の新たな段階のイラク、宗派主義と貧困、腐敗に立ち向かう民衆抗議行動の夜明けを告げた2月25日後の イラクにふさわしい枠組みであり、世界が専制と飢餓、失業に対する巨大な革命運動を目撃している今日の時代にふさわしい新たな枠組みである」と今後の方針 を表明した。

 われわれは、この決定を歓迎すると共に、米占領軍撤退を勝ち取る闘いの過程で倒れたイラク民衆、IFCの同志たちを追悼し、日本のイラク反戦運動の責務 として日本のイラク戦争加担の責任を明らかにするためのイラク戦争検証委員会の設置を実現し、日本グローバル資本のイラク石油資源獲得策動を許さない闘い を貫徹することを表明する。

 同時にわれわれは、新しくつくられる宗派主義、貧困、腐敗と闘う組織と連帯し、ともにグローバル資本主義の支配を廃し民主主義的社会主義建設にともに闘 うことを表明する。

 まさに世界のオキュパイ運動、中東・北アフリカ民主主義革命運動と連帯し、グローバル資本主義を葬り去る闘いにともに踏み出すときがきたのである。

   2011年12月25日 
 MDS(民主主義的社会主 義運動)中央委員会
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