2023年05月26日 1773号
【「G7ノー」と200人が抗議行動/被爆地広島を利用した核軍拡許すな】
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G7広島サミットを1週間後に控えた5月13日、広島市内で「G7広島サミットを問う市民のつどい」が開催され、県内外から200人の市民が結集して「G7ノー」の声をあげた。
狙いは核拡大抑止
広島で生まれたわけでも育ったわけでもない岸田文雄首相は、父親からの世襲で爆心地及び平和公園のある衆院広島1区(広島市中区)から選出されている。その彼が、被爆地広島でのサミット開催にこだわったのは、広島の核廃絶への願いという衣装をG7サミットにまとわせることによって、核拡大抑止(=核武装による威嚇体制の拡大)、大軍拡とアジア太平洋地域のNATO(北大西洋条約機構)=軍事同盟化によって中国・ロシア・朝鮮を封じ込めようとする真の狙いを覆い隠すためである。被爆者の願い、原爆攻撃による被爆死者に対するこれ以上の冒涜(ぼうとく)があるだろうか。
集会の開始に先立って現地実行委員の岡原美知子さんと新田秀樹さん(ピースリンク広島・呉・岩国)が、軍都廣島の歴史と広島周辺の軍事施設について報告した。日清戦争以来、ほぼすべての侵略軍が軍港宇品(うじな)から出ていった。まさにその宇品でG7が開かれる。広島からわずか20〜30`bの所にある岩国基地、呉基地で日米軍事一体化が一段と進んでいる。これらを参加者は再度確認した。
司会者による詩(栗原貞子作「<ヒロシマ>というとき」)の朗読から始まった集会では、特別報告を含む9人のスピーカーが次々にG7首脳会議への根本的な批判を提起した。沖縄から駆け付けた高里鈴代さん(基地・軍隊を許さない行動する女たちの会共同代表)は、2000年の沖縄サミットでの基地負担軽減の約束は23年後の今結局守られることなく基地機能は強化されたと述べ、G7の欺瞞性を告発した(各報告者のテキスト及び動画)。最後に、G7広島サミットを問う市民のつどい宣言「戦争も核兵器も原発も気候危機も性差別も解決できないG7を広島で終わらせよう!」を参加者全員で採択した。
過剰警備の中をデモ
翌14日は、午後1時から原爆ドーム前での集会。元フィリピン国会議員ウォルデン・ベローさんは「フィリピンでは4つの基地を米軍に提供。東シナ海での軍事挑発合戦が激化している。米中対立の一方の側への加担をやめ、中立の立場で東アジアの平和を切り開こう」と訴えた。その後、「岸田首相は軍拡のために被爆地ヒロシマを政治利用するな」「市民の国際連帯で、核兵器・原発・軍隊のない東アジアをつくろう!」の横断幕を掲げ、過剰警備の中、市内中心部をデモ行進して市民にG7反対を訴えた。
(「G7広島サミットを問う市民のつどい」現地実行委員 ZENKO・広島 日南田成志)
「復帰」51年を問う5・14デモ
「復帰」51年を翌日に控え、「沖縄の自己決定権をかちとろう」「沖縄を日本の犠牲にするな」と訴える沖縄・一坪反戦地主会関東ブロック主催のデモ。(5月14日 東京・新宿)
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