2023年10月13日 1792号

【声明/イスラエルはガザ報復攻撃でパレスチナ市民を虐殺するな MDS(民主主義的社会主義運動)】

 10月7日、パレスチナの武装組織ハマスがイスラエルへの軍事作戦を実行し、イスラエル軍兵士、市民の多数を殺害し、あるいは捕虜とした。我々はハマスによる外国人を含む民間人の殺害、拘束に反対し、その中止を求める。ハマスの無差別攻撃はイスラエルの軍事作戦展開の口実となる。

 イスラエル政府はすでにガザ地区への報復攻撃を行っている。現在(10/12)までにイスラエル、パレスチナ合わせて死者2400人以上が出ている。

 しかしこの背景には、75年もの間のイスラエルによるパレスチナ占領、抑圧がある。帝国主義諸国の支援の下、イスラエルを建国し、パレスチナの土地を没収し、入植地を建設し、国際法に違反してパレスチナ市民を支配してきた。特にガザ地区は封鎖され天井のない監獄≠ニされている。

 このイスラエルに対する怒りがパレスチナ市民の闘いを続けさせてきた。パレスチナ問題の根本的解決は、イスラエルがパレスチナを独立国家として承認し入植地から撤退することである。

 にもかかわらず、ハマスの攻撃を口実に10月11日、ネタニヤフ首相は「我々はハマスを粉砕し、破壊する」と述べ、ガザへの地上侵攻を進めようとしている。ネタニヤフは野党「国民連合」と戦時内閣を作ることで合意した。国民連合を率いるガンツ前国防相も「我々はハマスを地球上から消し去るであろう」と言う。

 イスラエルを支えてきたアメリカ政府は、12日ブリンケン国務長官が「米国が存在する限り、私たちはイスラエルとともにある」と語った。米空母群が地中海に派遣されようとしている。

 イスラエル軍の地上軍侵攻はガザ市民に壊滅的被害をもたらす。包囲されたガザに市民が逃れる場所はない。イスラエルに対する各国政府の支援、支持をやめさせなければならない。またパレスチナ市民への支援をしなければならない。米国の反戦団体CODEPINKはバイデン大統領、オースティン国防長官に対し「パレスチナ人の権利を尊重し、認め、イスラエルに対するすべての米国支援を撤回し、占領軍への追加援助を阻止すること」を求めている。

 ウクライナ戦争が継続され、「台湾有事」が宣伝される情勢の下で、イスラエルの報復、パレスチナ地上侵攻を阻止しなければならない。世界平和を実現していくためにウクライナ、パレスチナでの戦争をやめさせなければならない。

 イスラエル大使館、米大使館、日本政府に戦争拡大反対の声を突きつけよう。

(2023年10月13日)
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