2024年08月02日 1832号
【東電刑事裁判・最高裁要請/口頭弁論を開け】
|
福島原発刑事訴訟支援団による第6回最高裁行動が7月17日に行われ、公正な審理と草野耕一判事の解任を求める署名535筆(合計1万4155筆)が提出された。東電刑事裁判は現在、第2小法廷に係属しているが、2年前に国に責任なしと判断した草野判事がまだ在任している。
提出後集会で支援団団長・佐藤和良さんは「最高裁判事を退いてほしいと名指しで要請する署名はこれまでにない。口頭弁論を開くよう求めているが、突然決定を出すことがあり、行動を続けたい」と述べた。弁護団の海渡雄一さんは「10月25日に現地進行協議があるので双葉病院に行くよう訴えた。判事は関心を示したが、東電側は強く抵抗。第2小法廷には、国に責任ありと意見した三浦判事も残っている。きっちり審理してほしい」と訴える。
「東電原発事故はまだ隠されていることが多い」と講演したのは科学ジャーナリストの添田孝史さん。政府事故調査委員会の報告を例に「内部調査では貞観(じょうがん)津波の知見から敷地越え津波の指摘は何度も。女川(おながわ)や東海第二では水密化対策が実際に行われた。それが報告書には全く出てこない」と批判した。国・東電の過失責任を問う上で隠された事実の掘り起こしは重要だ。
再稼働への核ゴミ搬送NO
7月19日には東電に対して、9日間で集まった「(青森県)むつ中間貯蔵施設への使用済み核燃料の搬入の中止を求める緊急署名」8675筆が提出された(呼びかけはFoEJapanなど)。東電は柏崎刈羽原発の再稼働をはかるが、敷地内での使用済み核燃料保管がパンクに近づいている。参加者は「核のゴミ処理の最終的なめどがないのに、再稼働のために他県に押し付けようとする東電の姿勢には福島原発事故の反省が全く見られない」と怒った。
|
|