2024年09月13日 1837号

【東海第2再稼働反対 現地に600人/延期届余儀なくされた原電】

 首都圏唯一の原発、日本原子力発電が運営する東海第2原発の再稼働を止めようと8月24日、茨城県水戸市内でいばらき大集会とデモが行われた。原電に動かす資格なし、直ちに廃炉を≠ニ600人が参加した。

 防潮堤の施工不良が内部告発によって明らかにされ、原子力規制委員会でさえ工事の見直しを要求していたが、原電は前日23日に2年後まで工事を延期する変更届を提出した。命をないがしろにする原電の姿勢を市民が徹底追及した結果だ。

 集会には、かすみがうら市長や美浦(みほ)村長、元東海村長らが参加し、避難計画の不備、危ない原発を指摘した。かすみがうら市長の宮嶋謙さんは「原発を止めようは常識。しかし、常識が通用しない原発推進勢力が力で押してくる。私たちもあらゆる手段を使い、地域で議員や政治家に働きかけて、止める力を作っていこう」。元東海村長の村上達也さんは「石川県珠洲(すず)市に原発を10基造ろうとしていたが、(諦めたのは)反対運動があったことを忘れてはいけない」とあいさつした。

 講演した志賀原発を廃炉に!訴訟原告団長の北野進さんは、珠洲原発建設阻止の成果を述べ「能登半島地震の教訓は、地震学・活断層審査の限界、原子力災害対策指針の破綻を示したこと。原子力規制委は信用できない。裁判所はまだ追従するのか」と批判した。

 この日、とめよう!東海第二原発首都圏連絡会は「東京に最も近い45年の老朽原発で、被害は甚大になる。現地と結んで再稼働を止めよう」と呼びかけ、バス2台と現地集合の約90人が参加。共に行進した。また、12月18日高裁判決を迎える京都原賠訴訟もチラシをまき「国に責任ありの判決をとって、最高裁に臨みたい」と訴えた。

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