2024年09月20日 1838号
【議会を変える/街の声から来年度予算要望/東京・足立区議 土屋のりこ】
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9月議会に差し掛かると、来年度予算編成の動きも始まってくる。足立区議会では、9月初めに区長予算要望をおこなっており、今年度は会派から556項目にもなる要望事項を提出した。
昨年からお話をうかがっている子育てカフェのママたちからは、学校でのタブレット利用について心配がだされた。「宿題と言って、長い時間タブレットを見ているが視力が悪化しないか」「ゲームもできてしまうため1日の利用時間制限を設けてほしい」と。子どものスクリーンタイム(スマホ、タブレットなどの使用時間確認や管理)は大事な問題で、乳幼児に関してもスマホ育児が増加する中で脳の発達に悪影響が出るとの指摘もあり、科学的根拠を持った対策が必要になっている。ICT(情報通信技術)推進の名のもとに子どもたちの健康が脅かされないか、区の認識とスクリーンタイムの把握、健康影響の調査を求めた。
あるママさんは、子どもがいじめを受け不登校になってしまい、それまでは力強い文字を書いてテストも高得点を取り元気な子だったと。「いじめ重大事態と認定された事実について多くの人に知ってほしい」と訴えがあった。いじめについては、各国では加害者側に対しても含めさまざまな措置もある。増え続けるいじめ問題について、学校の把握の仕組みやその後の柔軟な対応など改善を求めた。
地元の商店街でお店を経営する方からは、夏場の暑さ対策の求めがあった。暑すぎてみな出歩かないので消費はアマゾン等宅配業者に流れ、いっそう経営が厳しい。23区中10区ではベンチ設置事業が行われはじめており、足立区でもミストや休める椅子の設置などへの補助の仕組みを作り、出歩いても涼がとれ、適宜休憩もできるウォーカブルな街づくりの推進を、と求めた。
子どもの国語力の問題にかかわっては、家庭の経済状況に左右されることなく、さまざまな学習や力の土台ともなる身体感覚を伴う多様な経験・体験活動の保障を求めた。
多様な方から寄せられる街の声を政策として練り上げ、住民主導の足立区政へ前進させていきたい。
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