2025年02月21日 1859号

【米軍ヘリの危険飛行 キャンプ座間をフィールドワーク/神奈川・相模原市】

 2月8日、ZENKOの太田裕さんと「キャンプ座間への米陸軍第1軍団の移駐を歓迎しない会」の金子豊貴男さんら、相模原市民の案内で「キャンプ座間フィールドワーク」が行われた。

 キャンプ座間は、神奈川県座間市と相模原市にまたがり、旧日本陸軍士官学校として使用されていた。戦後米軍に接収され、現在は在日米陸軍司令部が置かれている。野原に囲まれ、市街地調整区域のため周囲に住宅は見当たらない。いくつか産廃処理業者があり、中学校、大きな霊園がキャンプと接している。

 実行部隊は駐屯しておらず弾薬庫も訓練用の小規模なものだけだが、キャンプ内には米陸軍ヘリが5機常駐。訓練と要人輸送のために運用されている。金子さんは「そこから東京港区の在日米軍施設、ニュー山王ホテルでの日米合同委員会に通っている」と、その際の東京都心での低空飛行の危険性を述べた。

 勝坂歴史公園内の展望台に上がり、キャンプを見下ろすと、ヘリが飛び交っている現状がイメージできた。

 集会所で、キャンプ座間のヘリ問題の報告を受けた。「離着陸に伴う騒音と強風」「相模総合補給廠(しょう)とその周辺の飛行訓練、特に物資吊り下げ訓練や基地と周辺市街地上空の旋回飛行」などが周辺住民を悩ませている。

 相模原市は騒音測定器を設置。「歓迎しない会」がそのデータを解析すると、2024年度は前年と比べて騒音測定回数・苦情件数ともに高い数値を示している。ヘリの強風によって家屋の一部が損壊する事故もあった。国内法ではありえない低空飛行が原因だ。

 「歓迎しない会」は今後も米軍ヘリの飛行実態を明らかにし、訓練停止を求めていく。

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