2025年04月04日 1865号
【3・8国際女性デーのつどい/世界と連帯し 政府にジェンダー平等突きつける】
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3月8日、大阪市内で国際女性デーのつどいが開催された。主催はOPEN(平和と平等を拓く女たちの絆)など。「月桃の花」歌舞団によるダンスのオープニングでは、韓国ユン大統領弾劾デモに応えて、Kポップアイドル「少女時代」の曲で軽やかに踊り、会場ではペンライトが振られた。
基調講演はOPEN代表の山本よし子さん。「100年以上前から、世界中で女性たちがパンとバラ≠掲げてたたかってきた」と切り出した。「イスラエルの虐殺による死者5万人の大半は女性と子ども。ガザでは生きていくことそのものが抵抗とたたかいだ。パレスチナでは、侵攻による極度の緊張の中で『家長』による男性優位支配が強まってもいる。女性を敵視する風潮『女嫌』の高まりに抵抗する韓国の若い女性たち『改革娘』は、ユン大統領への抗議行動で活躍した」。
日本のジェンダー平等の遅れについて「昨年10月のCEDAW(国連女性差別撤廃委員会)勧告を政府は敵視。選択的夫婦別姓制度の実現、米兵の性暴力根絶、女性の貧困に対する政策などを求めよう」と訴えた。
ゲスト講演は反差別国際運動(IMADR)事務局長代行の小森恵さん。「女性差別を定義する法律自体が日本にはない」と根本的な問題を指摘。さらに「CEDAW拠出金除外問題は、この重要な決定を誰が決めたのか。女性差別は、国連と日本政府だけの問題ではなく、すべての女性と人類の問題。日本には国連と政府の対話に関与できる国内人権機関がない。韓国には素晴らしい人権機関がある」
医療問題研究会の伊集院真知子さんによる、SACHICO(性暴力救援センター大阪)の存続についての特別報告もあった。「多くの人びとの力によって存続がもたらされた」「性暴力の告発のムーブメントは徐々に大きくなっていて、メディアの反応も変わっていっている」「女性解放は史上最長の革命」と力強い。
また、米兵の性暴力と政府の隠ぺいに抗議する沖縄県民集会との連帯活動(おんな・こどもをなめんなよ!の会)や、フィリピンAKAYプロジェクトからのビデオメッセージ、RAWA(アフガニスタン女性革命協会)と連帯する会のアフガニスタン訪問、なかまユニオンの非正規春闘―の報告もあった。世界各地の女性差別との闘いが確実に連携していることを印象づけるつどいだった。
ハラスメント学習会も
東京では翌9日、首都圏なかまユニオンが学習交流会を開き、「包括的差別禁止法」制定を通じて働く場でのハラスメントを許さず被害者の尊厳を守っていく取り組みについて学んだ。
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