2025年04月04日 1865号
【介護職場から声上げ闘い広げる/4回目の神明会抗議デモ&雇い止め撤回を応援する会結成】
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3月16日、大阪・箕面(みのお)市で4回目の「なかまユニオン神明会ラ・アケソニア分会」渋谷国彦代表の雇い止め撤回を求める抗議デモ。続いて「(医)神明会による渋谷氏雇止め撤回と組合の職場改善活動を応援する会(応援する会)」結成の集いが開かれ、40人が参加した。
雨の中元気にデモ行進
雨の中の出発前集会で、雇い止めされた当事者、渋谷さんは「私の雇い止めは、介護施設ラ・アケソニアの職場から労働者が声を上げることを法人神明会がつぶしていくもの。雨をふきとばすぐらい大きな声を上げて撤回を求めたい。利用者からは人手不足によって一日中車いすに座ったままで『ほんとにつまらない』『お風呂もゆっくり入りたいねん』『もっとリハビリさせてよ』という声が。職員からも、そういった利用者に応える仕事ができないとの声がたくさん上がっている。大阪府労働委員会に不当労働行為として救済申立を予定している。利用者や労働者の声を市民に届けるシュプレヒコールを考えてきた」とあいさつした。
法人による一方的な事業所閉鎖と闘うケアワーカーズユニオンや大阪全労協、連帯労組関西ゼネラル支部の各労組から「私たち介護労働者の闘いが負けると利用者も切り捨てられ、介護保険サービスが終わってしまう。負けるわけにはいかない。ともに闘いましょう」と連帯アピール。
人手不足による利用者の不満を元にしたデモコールで、「ゆっくり話がしたいぞ!」「座ったままではつまんないぞ!」と訴えた。
共感広がる結成の集い
デモの後「応援する会」結成集会が開かれた。渋谷さんが基調報告し、これまで職場改善を進めてきた分会の取り組みと分会員への数々の攻撃などを語った。具体的な職場改善を勝ち取ってきた組合活動の伸長、雇い止め撤回で利用者へのケアを保証しよう、との提起に共感が広がった。
「応援する会」の4人の共同代表が紹介される。中西とも子箕面市議は「(神明会のような)今どきこれだけの行為をする事業所は珍しい。介護事業所では、人手不足で長年頑張っていたところも廃業している。働く皆さんが声をあげられて地道に活動されていることに心から敬意を表する。この闘いをもっと多くの人に知ってほしい」。木村真豊中市議は「執行委員長をやっている北大阪ユニオンも不利益の回復が主たる活動になっているが、神明会の闘いは具体的な職場の改善を勝ち取っているのが素晴らしい。何としても渋谷さんの職場復帰を勝ち取りましょう」と続けた。
西山直洋おおさかユニオンネットワーク代表は「残業代15分カットは生コン業界も以前横行していた。まだそういうことがあったのか。神明会のような現場の問題を解決するために、神明会ぐるぐるデモなど、ユニオンネットワークとしても解決するまでいろいろな行動をしていきたい」と述べ、同じく共同代表で、大阪府労委への救済申立準備を進める普門大輔弁護士も連帯あいさつした。
負けられない分岐点
なかまユニオン井手窪啓一執行委員長は「渋谷分会長の雇い止め撤回は、分会の力をもう一度強化し民主的な職場に変えていくために負けられない分岐点だ」と支援を訴えた。
昨年9月の雇い止め強行以来、119回にもなる毎朝の就労要求行動を共に支援する箕面市在住の連帯労組ゼネラル支部組合員は「闘争は辛いものだが、明るく元気に地域の人たちに声をかけている。労働組合のイメージを明るくする、この取り組みが当該を励まし、現場の労働者の背中を押すことにつながれば」と行動の意義を語った。
行動提起として、▽神明会に職場と地域から雇い止めの撤回を迫ろう(抗議署名・抗議ハガキ)▽地域の介護職員の交流を深め、職場改善を進めよう▽大阪府労委の救済命令をかちとろう▽介護報酬のアップ・国の負担割合アップを求めよう―が呼びかけられ、「応援する会」の役員と規約が拍手で確認された。


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