2025年04月18日 1867号
【海をこえ子どもたちとともに平和の集い/戦争・貧困からの自由求め連帯】
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フィリピン・アバカダ(地域発展基金、マニラ郊外の就学前教育施設)とAKAY(アカイ)プロジェクトをともに創る会共催の平和の集いを3月30日大阪で開催しました。
プログラム1部では、AKAYから、ガザの青年たちが戦禍の下で子どもの学ぶ場を作り心のケアに取り組んでいる姿や、軍事要塞化が進行する沖縄・与那国島の青年が台湾の子どもとの交流の懸け橋になっている姿を紹介。ジュゴン保護キャンペーンセンターは、辺野古新基地工事開始の中ジュゴンの食み跡や糞が発見され、「ジュゴンの生息する海を取り戻そう」と子どもたちにもわかりやすい動画で語りかけました。
フィリピンからは、平和の集いを「国際女性デー」の取り組みとして位置付け、母親たちが子どもとともに平和、人権セミナーを積み重ねていることが紹介されました。PTA会長の若い母親は「戦争と貧困を終わらせ、子どもたちの権利と福祉を守りましょう」と呼びかけました。
2部では、関東の子ども全国交歓会メンバーが絵本『へいわってすてきだね』の英語の読み聞かせに挑戦。関西からは「アジアはともだち子どもコンサート」ダイジェスト版を紹介。アバカダの子どもたちは『平和な世界』『ノーボーダー(国境のない世界)』のアクションダンスを生き生きと演じました。アジアの子どもたちが平和なつながりを求めて演じ合う姿に、大きな希望が感じられます。
フィリピンと交流を重ねてきた関東のYさんは大学生となり、被団協関連の史料整理にかかわり学んでいることを報告。政府が「受忍論」の答申をいまだに取り下げていないことにふれ、「戦争の記憶や被爆者の運動はテレビや教科書の中の関係ない話では終わらない、つながって今を生きる自分たちにも大いに関係があると実感させられる」と伝えました。
自身もアバカダの卒業生であるエンジェル先生は、子ども指導やビデオ編集に奮闘し、「人間らしい世界、正義、平和、戦争と貧困からの自由をめざす世界の運動に連帯を」とスピーチ。
参加者から「戦争と貧困をなくす地域からのパワー、子どもどうしの学び合いが実現していることに希望を感じた。この内容を若い人たちに伝えたい」との感想が届いています。アジアの軍拡が激化する中「子どもたちの未来に戦争も基地もNO!」の声を日本とフィリピンで広げていく展望を7月2025ZENKO(平和と民主主義をめざす全国交歓会)の企画につなげていきたい。
(AKAYプロジェクトをともに創る会 古武家育子)

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