2025年05月16日 1871号
【みるよむ(733)/2025年4月26日配信/イラクの3・8国際女性デー/個人身分法の改悪に反対する】
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3月8日、イラク南部バスラで、広範な女性団体、人権団体が参加して「3・8国際女性デー集会」が開催された。イスラム政治勢力による女性の人権弾圧に反撃の声を上げた。
今年の国際女性デーは、女性の人権抑圧を強力に進める個人身分法の改悪反対が大きなテーマとなった。個人身分法の改定で、イスラムの教えに基づくとされる婚姻が認められ、女性は9歳から結婚させられることが可能になる。これは女性への虐待と人権抑圧そのものだ。21世紀の今、中世社会を生きているかのような気持ちにさせられる。
反動的で抑圧的な法律に反対し、女性たちが立ち上がった。集会で掲げられた横断幕には「個人身分法の改定は、平等と正義に対する女性と未成年女子の権利を侵害する」とある。
この集会は188団体が賛同した。女性弁護士が個人身分法の問題点について述べ、アマル女性同盟のナディア・マフムードさんが続く。2007ZENKO(平和と民主主義をめざす全国交歓会)にも参加したナディアさんは、フェミニズムの視点を示し、イラク当局が家父長制を立法の基準としていかに定着させようとしているかを説明した。
自由と変革のための会議(CFC)コーディネーターのフマム・アルフマムさんは、女性に対する悪質な攻撃キャンペーンの政治的社会的側面も解き明かした。
完全な平等を生きる
このセミナーの参加者たちは、個人身分法改定反対、宗教と国家・教育の分離、社会のあらゆる分野での完全な男女平等、女性に対する暴力の根絶、失業した女性の雇用機会と生活の保障など、切実な要求を確認。「女性と男性の完全な平等を生きる」と書かれた横断幕をもってアピールした。
イラク女性とCFCなど、平等な社会を実現するこうした闘いに、日本からも連帯していきたい。
(イラク平和テレビ局in Japan代表・森文洋)
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