2025年05月30日 1872号

【パレスチナ解放の日までナクバ≠ヘ終わらない/若者ら国籍超え600人/東京】

 1948年のイスラエル建国と同時にパレスチナの人が土地を奪われ、故郷を失ったナクバ(大災厄)から5月15日で77年。

 18日、新宿駅南口では「パレスチナに平和を!緊急行動」の呼びかけで集会が開かれた。また、15日は沖縄の「復帰」の日でもあり、沖縄とパレスチナの自由もアピールされた。

 若者が中心になり、世代、国籍を超えて600人が集まった。空を覆うようにたくさんのパレスチナ国旗がはためく。パレスチナ連帯の思いが描かれたバナーが歩道を埋め尽くす。

 コールの際は皆が拳を力強く突き上げ、声枯らし叫ぶ。太鼓のリズムに合わせて、「フリーフリーパレスチナ」「占領やめろ」「虐殺やめろ」「土地を返せ」「入植やめろ」。

 現在ガザでは5万人以上が殺され、大規模な地上侵攻が再開されている。集会冒頭で発言した女性は「民族浄化の最終段階と言われる状況」と表現し、「日本もイスラエルへの継続投資や軍事協力で、りっぱな関係者≠ニなっている。だから私たちは今日新宿で声を上げている」と述べた。

 「日本はりっぱな関係者」を受けるかたちで、別の女性は、年金積立金管理運用独立行政法人のイスラエル国債、同国企業株式の購入を批判。「ジェノサイドに抗する防衛大学校卒業生の会」の男性は、防衛省のイスラエル製攻撃型ドローンの購入停止を訴えた。

 パレスチナ人女性ハニン・シアムさんは涙声で述べる。「ナクバはまだ終わっていない」

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