2025年06月13日 1874号
【戦争とめよう!つながり平和をつくろう!/ZENKOスピーキングツアー】
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2025春のスピーキングツアーのうち北海道、滋賀、兵庫集会を紹介する。
生活を捨てる避難などできない/兵庫集会
5月30日兵庫では、「石垣島の平和と自然を守る市民連絡会」事務局長の藤井幸子さんが講演しました。
―石垣島は日本の最南西端で、戦争中は空襲よりも戦争マラリアで死んだ人のほうが多かった。「軍隊は住民を守らない」という教訓は今でも生きています。
ここ5年間で南西地域に急激に自衛隊の配備が始まりました。石垣でも戦後78年基地がなかったのに2023年に駐屯地が開設され、来年に電子戦部隊が配備予定です。日米一体化の演習も行われ、市の防災訓練にも米軍が参加しました。米軍艦船が入港するたびに抗議行動を行っています。自衛隊の配備について住民投票を、若い人が中心になって運動しましたが、議会で不当にも否決されました。
武力攻撃による住民避難計画では、6日間で石垣5万人がリュック一つでと言われていますが、生活を捨てて出ていけません。
自衛隊は石垣最大の石垣島まつりに迷彩服で参加、ハーリーには昨年は公務で訓練として参加し、市民に入り込んでいます。
「台湾有事」になったとしても日本は外交努力をして、参戦しない姿勢を政府は貫いてほしいと思っています。憲法にある、戦争をしない、主権在民が大事な点で、一人ひとりが行動する。それが平和につながっていくと思います。 (ZENKO兵庫・加瀬秀雄)


馬毛島の自然破壊と軍事化を告発/北海道集会
北海道集会は27日、江別市で開催され、会場とオンラインで47人が参加した。
馬毛島(まげしま)基地反対住民訴訟原告団長で西之表市議の和田香穂里さんが報告した。
冒頭、和田さんが「▽戦争しない▽戦争させない▽平和に生きる権利を奪う差別・貧困などとしっかり闘う―の3点を人生の柱にしたい」と自己紹介を兼ねた決意表明。1980年以降、住民がいなくなり無人島化した馬毛島の全域が基地化される現状を、北海道集会らしく自衛隊千歳(ちとせ)基地の面積と比較しながら「完成すると全国2番目に大きな自衛隊基地になる」。
民間企業が全面積の99・7%を保有していた馬毛島が、評価額45億円に対し160億円もの高い価格で国に買い上げられた経緯を、和田さんは「逆・森友事件」とした。基地反対を訴え当選しながら基地再編交付金を受けた後は口をつぐむ西之表市長を筆頭に、一時のカネと引き替えに自然破壊を許す基地賛成派議員らに「本当の豊かさとは何か」と問いかける和田さん。その話に参加者が聞き入る。
また、ZENKO北海道として初めて取り組んだイスラエル協力企業・ファナック北海道支店(江別市)への抗議行動が報告された。


弾薬庫事故は命の破壊が前提/滋賀集会
5月28日、滋賀集会を開催しました。ゲストスピーカーは「大分敷戸ミサイル弾薬庫問題を考える市民の会」の運営委員、「戦争止めよう!沖縄・西日本ネットワーク」の運営委員でもある池田年宏さんです。
講演では「弾薬庫の火災は消火できない」との結論を報告。防衛装備庁の『装技計第34号(2015年の通達)』によれば、「火が弾薬に届かず十分消火の見込がある場合、爆発が完全に終わっている場合以外は消火活動をしてはならない」「爆弾等が爆発している場合には600b以内には近づいてはならない。消防車両等は防護可能な位置に配置する」と定めています。
戦後でも、2006年の長崎県米軍佐世保基地弾薬補給所、1945年の福岡県二又(ふたまた)トンネル内での爆発事故など弾薬庫の事故は起きていると話されました。
敷戸弾薬庫に保管予定されている長射程ミサイル配備、弾薬庫の増設は、それが標的になることや、万が一の弾薬庫の火災爆発事故による近隣住民4万人の命・生活破壊を前提にするものです。池田さんの報告に学び、政府の軍事大国化への怒りを改めて共有できる集会となりました。(ZENKO滋賀
岩崎晴彦)

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