六月六日、有事関連法が成立した。国際的に広がったイラク反戦闘争を引き継ぎ、アジアの平和を真っ向から踏みにじる先制攻撃法の実質化を許さない闘いにただちに立ち上がろう。
有事法制成立に抗議(6月6日・国会前)
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成立直後の六月十日には、東京・日比谷野外音楽堂で、「STOP!有事法制6・10大集会」(主催・同実行委員会)が行われ、通路まであふれる五千人が集まった。主催者あいさつで平和をつくり出す宗教者ネットの石川勇吉さんは「有事立法の具体化を許さない闘いはこれからだ。政府は立て続けにイラク新法を狙っている。武力で平和は作れないという合唱は世界の世論の本流で、アジア諸国からは危惧する声があがっている。戦争勢力の孤立は避けられない」と戦争の最前線への派兵を狙うイラク派兵法案阻止の闘いを呼びかけた。
各界からの発言では、歴史的な広がりを見せたイラク反戦運動の中心を担ってきた「WORLD PEACE NOW」のチョ・ミスさんが朝鮮に対する挑発との闘いを呼びかけた。「今、戦争の相手は人間なのだということがわからなくさせられている。イラク反戦で広がった『人を殺すな』をさらに大きな声にしていかなくては。“朝鮮という敵がいるから戦争準備”という恐ろしいことに対して声を上げていこう」
無防備地域宣言へ
戦争推進を許さない平和な地域づくりの取り組みも広がっている。戦争につながる一切を拒否することで「殺さない、殺されない」地域を作りだそうとする無防備地域宣言運動もそのひとつだ。大阪市で結成された「無防備地域宣言をめざす大阪市民の会」はこの秋から直接請求の要件を満たす有権者の五十分の一、約四万二千人の署名運動に着手しようとしている。
有事立法の発動を阻むには、イラク派兵新法を許さない闘いを米英占領軍撤退の闘いと結合して展開すること、そして朝鮮「脅威」キャンペーンを打ち破る世論を作り上げること、そしてこれらを地域から進めることだ。「東京宣言」に示された、日本の戦争勢力に立ちはだかるアジア・世界の平和運動との国際連帯を大きく広げよう。