2005年06月03日発行889号

【政府はジュゴン保護勧告守れ / キャンペーンセンターが院内集会 / 国会請願決議の実現へ】

 新基地建設を断念させるチャンスが訪れている。5月24日、ジュゴン保護キャンペーンセンター(SDCC)などが呼びかけ、IUCN(国際自然保護連合)勧告履行の国会請願決議をめざす院内集会が開かれ、請願署名第一次分が提出された。

 宮城康博SDCC共同代表は「ボーリング調査と弾性波探査はジュゴンへの影響が大きいとIUCN勧告は述べている。環境アセスメントの対象にすべきだ。基地を押しつける政府の政策を市民の取り組みで変えていこう」とあいさつ。WWFジャパンの花輪伸一さんは「ジュゴン、ノグチゲラ、ヤンバルクイナの野生生物を守ることは地域の自然を保護し、住みよい環境作りにつながる。これは国際的な認識。基地建設を選ばせない国会決議に協力を」とIUCN勧告履行の意義を強調した。

SDCCの上田千鶴さんがジュゴンのぬいぐるみを着て、スライドで普天間包囲行動と辺野古現地の闘いを紹介した。「目立たないと署名が集まらないのでジュゴンになり切って、こんな格好で頑張っています」の発言に会場は喝采。

請願署名の紹介議員は24日現在、自民党議員を含め衆議院14人、参議院9人の23人に達し、さらに増える勢いだ。集めた1万7809筆が出席の議員や秘書に手渡された。

 参加した議員は共産・社民・民主の4人。「予算委で小泉首相に思いをぶつけ、『検討します』との発言を引き出せた。ボーリングの夜間作業凍結など悔いの残らないよう頑張っていく」「防衛施設局と厳しい交渉を続けている。国会決議実現に向け精いっぱいやる」と決意を述べた。

海勢頭豊SDCC共同代表が「IUCNでの再勧告は恥ずかしい。国際的にこのまま放っておけないということだ。基地を作って自然は守れない。ぜひ協力を」とまとめ。SDCCは期間を延長して署名集中を呼びかけている。

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