「反グローバリズムの国際連帯!」をメインテーマにした「平和と民主主義をめざす全国交歓会」2005年大会が7月30、31日、横浜市鶴見会館で開かれる。今年の大会の意義について、山川義保代表に聞いた。(編集部でまとめました)
★今年のテーマの意味は。
5・1若者メーデーの先頭に立つ山川義保さん(前列右から2人目)
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国際法違反のイラク戦争と占領に自衛隊は参加し、罪なきイラクの人々の命を奪っています。107人の命を奪ったJR福知山線事故は、企業の利益追求最優先の民営化の結果でした。日本の自殺者は年間3万人を超えています。
そんな中で、若者は社会でその存在を奪われ、若年完全失業率は10%、フリーターの平均年収は105万円。3割の若者が3年以内に離職する時代となっています。
戦後60周年を迎える今年に、日本では改憲が叫ばれ、アジア諸国との緊張を煽って戦争国家作りを進めています。
戦争、環境破壊、大量失業、社会保障解体、人権侵害。グローバリズムが作り出す、こんな理不尽な世の中を根本から変え、平和と民主主義に貫かれた社会を作り出したいと考えています。
バスラの大学生が参加
世界の仲間が集まり、国際連帯で闘う方針を決議します。「反グローバリズムの国際連帯」の下に、メインテーマは次の3点です。
「イラク市民レジスタンス連帯−占領終結・自衛隊の撤退を」「無防備地域宣言の国際化とその実現」「若者の雇用と仕事づくり」です。
★イラク占領終結へ向けてはどういうメンバーが参加しますか。
注目はバスラ大学の学生の参加です。
ご存知のように3月15日、イスラム武装勢力がバスラ大学生を射殺。これに対して、学生・市民の大規模な抗議行動が起こり、イギリスをはじめ世界から多くの支援声明が寄せられました。その結果、武装勢力は謝罪をしました。市民レジスタンスの展望をはっきりと示したバスラ大学の闘いから21歳の女子学生が参加します。
もちろん、イラク自由会議(IFC)、イラク女性自由協会(OWFI)、イラク労働者評議会労働組合連合(FWCUI)の代表も参加します。フランスからは「イラク連帯・フランス」という市民レジスタンス連帯組織の代表も来ます。全交が、イラク自由会議支援の国際的ネットワークを作り出す場になると思います。
無防備運動でシンポ開催
★無防備運動の国際シンポジウムは。
アメリカからは市民参加の市政運営で世界に名高いバークレー市の平和と正義委員会、スイスからは脱軍事化・非武装をめざすNGO(APRED)のメンバーが参加します。国内では北海道から沖縄まで無防備地域宣言運動が拡大しています。
国際法・ジュネーブ条約に示される戦争の違法化と民間人保護の普遍性で、戦争を仕掛ける側の交戦権を縛っていきます。「国民保護法」に基づく「国民保護計画」策定をめぐる攻防がこれから本格化します。無防備運動に取り組んできたみなさん、これから取り組もうとしておられるみなさんとともに条例実現の方針を論議します。
若者の仕事づくりを
★若者については。
当事者である若者が「私が悪いんじゃない。社会が悪い」と声をあげ、ユニオン建設から雇用と生活の保障を協働で作り出すための学習・交流会を持ちます。
2日間の大会の運営でも若者たちが持ち前のエネルギーを発揮できる企画をさまざまに検討しています。
企画では、大会前日の7月29日に、「反グローバリズムONE DAY ACTION」に取り組みます。若者による雇用と社会保障を求めた厚生労働省申し入れ、国民保護計画での消防庁交渉、戦後60年での戦後補償の解決に向けた省庁交渉など。政府各省庁・日経連・企業への抗議・申し入れと霞ヶ関デモの一日行動にも取り組みます。
★全交大会への期待は。
グローバリズムは、私たちの生活の隅々に入り込み、孤独をあおり、あきらめを組織しています。それは、彼らの側が少数であり、弱いからです。
国際連帯で闘う私たちには社会を変革していく力があります。真実を学習し、あきらめない強い意志を持ち、時代を変革する具体的な行動を行うことで、この社会を変えることができます。ぜひとも全交大会に参加してください。
(6月5日)