二十世紀最後の年に、われわれは民主主義的社会主義運動を結成した。
今なぜ結成したのか。それは全世界を支配しようとしているグローバル資本主義と闘うためである。グローバル資本主義は多国籍独占資本の利益のために、民主主義的諸権利を解体し、全世界を自らの市場にしようとしている。多国籍独占資本は多くのアジア、アフリカ、ラテンアメリカ諸国の経済、環境を破壊した。また規制緩和の下で、失業者が激増し、社会保障が解体された。
このグローバル資本主義に対するわれわれの変革目標が民主主義的社会主義である。
民主主義的社会主義は、ソ連邦を中心とした社会主義世界体制崩壊の総括の上に立っている。社会主義世界体制崩壊の原因は、非民主主義的政治制度とそれと表裏一体の統制的指令的経済制度であった。労働者はこのような制度の下で、自主的、創造的意欲を失い、帝国主義との軍事、経済競争の中で、旧来の社会主義は崩壊したのである。
したがって、われわれの変革目標たる民主主義的社会主義は、第一に社会のすべての面で民主主義を徹底することであり、第二に生産者たる労働者の意思決定が貫かれるという意味での生産手段の社会的所有を実現することである。この民主主義的社会主義を実現する過程は、グローバル資本主義の性格からして長期かつ世界的過程である。
この変革目標を実現するためにわれわれは日本で以下の課題を闘う。
まず名護基地新設を許さず、すべての軍事基地を撤去させ、日米安保条約を破棄する。戦後補償を実現し、日本の再侵略への動きを阻止する。国労闘争団を始めすべての解雇を撤回させ、リストラ合理化を阻止する。協同組合を建設し、雇用を作り出す。社会保障の解体を許さず、拡充する。あらゆる差別を許さず、すべての人々が平等に生きる社会にする。あらゆる環境破壊を許さず、人類の生存条件を守る。この民主主義的課題を闘う中で、地域を民主的に変革していく。
今グローバル資本主義に対して、全世界の労働者・人民が反撃を開始しつつある。WTO(世界貿易機関)、IMF(国際通貨基金)に対し、労働組合、環境保護団体、宗教家、女性団体、人権団体が総結集し、多国籍独占資本の活動規制を要求した。社会主義世界体制崩壊後、勝手気ままに振舞ってきたかに見えた帝国主義と多国籍独占資本の世界支配が、大きく揺らぎつつあるのである。
われわれはグローバル資本主義に反対する世界の民主主義勢力と連帯し、二十一世紀に民主主義的社会主義を実現するために闘う。
さまざまな分野で闘っている仲間に呼びかける。民主主義的社会主義運動に参加し、ともに闘おう。
2000年8月27日